喜びの数だけの乾杯と
淋しさの数だけの花束を
捧げるための歌が
あるように
涙の副作用で
黙ってしまえば
残るものも残らない
誰も何も知らない
そうだったら
どんなに幸せか
勢い任せに
思い至らなくてよかった
静かにそっと
怒らせてくれて
ありがとう
ごめんね
後悔の数だけの微笑みと
優しさの数だけの溜め息を
讃えるための歌が
あるように
涙の副作用で
眠ってしまえば
望むものも望めない
他に何も要らない
そうだったら
どんなに幸せか
想像通りに
思い浮かばなくてよかった
一人でずっと
語らせてくれて
ありがとう
ごめんね
そしてやっぱり
まんまと泣かされる
気持ちがいいくらいに
誰も何も知らない
そうだったら
どんなに幸せか
勢い任せに
思い至らなくてよかった
静かにそっと
怒らせてくれて
ありがとう
ごめんね
