あちゃん

死刑にいたる病のあちゃんのレビュー・感想・評価

死刑にいたる病(2022年製作の映画)
3.7

24人もの少年少女を殺害し
世間を震撼させた殺人鬼、榛村から
1通の手紙を受け取った雅也。
死刑判決を受けている榛村と雅也は
中学時代に榛村が営むパン屋で
出会い親しい関係だった。
最後の事件だけは冤罪だ
証明してほしいと、雅也に依頼する…


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阿部サダヲ、怪演!!!
彼の光のない黒い瞳がずっと怖い。
瞬きをしないのはわざとなのかな?
もう彼がサイコパスにしか見えない。

榛村と関わった人は皆、榛村を好きになる
そして皆、瞳から光が無くなっていく…





立件された9件の事件のうち
最後の1件だけは榛村では無いと彼は言う。

榛村が狙うのは黒髪の頭のいい真面目な高校生
彼らと親しくなり希望を与えてから
じっくりと痛みを与え絶望に陥れる
同じルーティンで同じ手口で同じ処理をする

だけど最後の1件だけは手口が違う。
見た目は一致するが年齢は26歳。
拉致してすぐに絞め殺されている。

その最期の1件の事件の犯人を
雅也は探していくのだが
真実を追えば追うほど見えてくる榛村の
異常性と雅也との関係性……

そして榛村にリンクしてくる雅也……






雅也のボソボソ喋りが聞こえにくい!
もっと口開けてちゃんと喋れや〰︎︎

面会の仕切り越しに話す時の
顔と顔が重なる反射の仕方や
仕切りが無くなったように見える演出
榛村の服に回想が映るところ
バックに映る犠牲者達の顔……など
面会所というワンシュチュでの見せ方が上手い



全部の伏線もしっかりと回収し
出だしの川のシーンと繋がるラストも
終わったかと思いきや始まりだったのも
全部好みなんだけど…

これは… "凶悪"に見えてしまうな〰︎︎
圧倒的、阿部サダヲの勝利だけどね。




榛村の背景がもう少し見たかった!
なぜシリアルキラーになってしまったのか
爪にこだわりを持ったのか
執着と洗脳のルーツはどこから来てるのか…

小説を映画化するのには
すこし尺が足りなかった気がする。

でもサダヲ充は存分にできた。満足。