【目的地】
前作「滅亡迅雷」の続編。
タイトルの付け方にもちょっとした意趣を感じるけど、「仮面ライダー」というコンテンツ(世界観)からは一歩距離を置いたビターなテイストの内容であるという描き方。
そして、その上で「仮面ライダーバルカン&バルキリー」と続く。
これは今までもビルドのスピンオフなんかでもあった付け方。
つまりこのビターでリアルな世界観という大前提の中に「仮面ライダー」がいるというお話。
元々ゼロワンのテレビシリーズでも人間とAIの関係性というものについて、もしかすると子供には少々ハードルが高いかも知れないというくらいに精神的というか、ある種哲学的なくらいの深い設定ではあったんだけど、それでも「仮面ライダー」という立ち位置をギリギリで保って子供たちにも「カッコいい」と思える絶妙な距離感で描かれていた。
というところでのスピンオフ2部作。
当然のことながら、前作を観ている前提の話ではあるんだけど、とにかくこのスピンオフシリーズは重い。
いや、誤解がないように言えば、ゼロワンの世界観を突き詰めていけば、いつか必ず行き着いてしまうであろう「終着点」のような位置付けだったようにも思うし、内容自体も意外でもなんでもなく、物語に誠実に向き合えばこうなるだろうな…と思う。
特に今回の映画2部作は、「完全に」と言っていいほど子供の共感を得ようとはしていない。
それは「前編の問題提起」も「後編の結論の出し方」についても。
その辺についてはやっぱり内容にも触れちゃうのでフィルターかけます。