四コマ映画『ある男』【妻夫木聡編】https://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2885
四コマ映画『ある男』【安藤サクラ窪田正孝編】https://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2884
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監督曰く「コメディ的な要素をあえて入れた」とのことなので、予告編でも流れている遺影の前での「ダイスケじゃないです」「ダイスケさんですって」「全然違う」「数年でそんなんに変わりました?」っていうやりとりは突然のショートコント。
笑っていいシーンだし実際笑いました。
(前後が重いので、、笑いにくいですが。。)
「勝利勝利!になっちゃわね?」とかも地味にツボに入る笑いだし、
あと個人的には絵を見せてきた窪田正孝に安藤サクラが「絵お好きなんですね」っていうのも、、
褒め言葉としてはギリっていうかむしろちょいディスってるんじゃねえかっていう。。
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石川慶監督らしい画面。
「縦のラインを強調して閉じ込められてる感を出した」とのことで、木とか柱とかとにかく画面の中に強烈な縦線が何本も走っていて、人物が区切られている。
雨もそうですね。縦に襲ってくる。縦って怖い!って思う。
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人間はその縦線に閉じ込められそうになるんだけど、心配無用。なぜですか。だって安藤サクラ窪田正孝妻夫木聡真木よう子仲野大賀たちですよ。誰も閉じ込められない。
自由にのびやかに映画の中で暴れ回ってくれるので見ていて痛快。特に白眉は妻夫木聡。
この人はどこまで大俳優になるんでしょうか。とっっくに世界レベルなんですけどね。
今作では、まずは登場シーンですよね。マーベルヒーローなのかと。あの飛行機は妻夫木聡が飛ばしています。中盤からの登場なのに「はい、俺が主役です」感。
しかも正体がわかってくると「なるほど!」という立ち姿!さらに彼は、相手によって顔を変えてくるんですよ。複雑な内面を持ちつつもさらに表面的にも多面的。
甘く爽やかなルックスに見惚れがちだけど、とんでもないことやってんのよブッキー。
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地獄構図の中に、コメディ入れてくる余裕もそうなんだけど、人物のバランスもいいですね。
人間ドラマミステリーなので(?)人数が多い。
だけど割と強弱がハッキリしているので見やすい。
ある重要な人物も重要なのにセリフ一個もないですからね。。この思い切りがすごい。
あの俳優に対する熱い信頼があるこそだと思うんです。
それは眞島秀和さんについてもそう。眞島秀和の役は嫌な奴だけど嘘はつかなそうな人なんですよ。あの人が嘘言ってるかもしれない、となると話が死ぬほど複雑になっちゃう。。あの人は嘘ついてない、って思わせたのは眞島秀和の存在のおかげ。
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結構複雑な話だし、ミステリーとして「本当は誰なの?」ってのを重点的に追っちゃうと、「ん?ん?」ってなると思う。
僕も終盤「で、誰なの?」ってなりそうになった。。
ミステリーではなく人間ドラマ、夫婦の愛の物語、として見てほしいとのことですが、まぁ難しいわな。。
物語の推進力はあくまでもミステリーだし、宣伝もめちゃミステリーなので。
よくある「邦画感動ミステリー」と同じカテゴリーだと思っちゃう観客が多いのも致し方ないけど、
原作は平野啓一郎で
監督は石川慶で
主演は妻夫木聡、
そして安藤サクラもいる、
ってことを思うと、一筋縄でスラッと観れる映画なわけないよね、と覚悟できてた人が正解かな。
ヨーロッパあたりのそんなに知らない国の映画だと思ったらさらに良い味わいになるかも。
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あ、でもこの話ってめちゃくちゃ日本的なんですよね。
ヨーロッパあたりのいろんな国と地続きで繋がってる国では、ここまで拗れた問題にはなってないのではないでしょうか。
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さてラストネタバレはコメント欄に。(誰が誰だったとかは書きませんけど)