自分の過去を捨てた男。
男の死で自分が愛した人が別人だと知った妻。
男の身元調査を依頼された弁護士。
愛した3年間は全て嘘だったのかと苦悩する妻を演じる安藤さくらさん。
男の正体を追いながら、自分の縛られてる過去に向き合う弁護士役の妻夫木聡さん。
別人として生きた男を演じた窪田正孝さん。
それぞれの抑えた演技が、静かに少しずつ変わって行く中で、後半の苦悩に満ちた男の過去を演じた窪田さんのストイックな演技に圧倒されました。
自分に与えられた過去に苦しみ過去を捨てた男。
自分の愛を信じたい女。
男の過去の中に自分の心の闇を感じながらも平穏な姿を突き通す弁護士。
明かされた真実が全てでは無く、そこに隠されたそれぞれの想いが少しずつ感じられて…最後まで心を騒つかせる映画でした。
