エマ

ある男のエマのネタバレレビュー・内容・結末

ある男(2022年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

すごい作品だな、、。

途中から在日問題がテーマなのかと思ったけど、もっと広かったな。
「血・ルーツ」が、運命のように自分を縛り付ける。
何度重ねて変えても、根本の部分は変えられない。
木を切っているシーンは、「根っこ(ルーツ)は残る」ことのメタファーでしょ。
どんなに木をたくさん切っても、根っこはそのまま。

ただ、その「残る」ということは悪いことばかりでは無い。
家族で植えた木(ここでは思い出や、記憶を指す)は誰が切っても根は残り続ける。

本作の谷口(窪田正孝)は、死刑囚だった父の暴力性に縛られているが、
弁護士(妻夫木聡)は、子供に怒鳴るシーンで、在日朝鮮人?に対する偏見のイメージと自らを重ねている。
(イライラしてる時にあんな事されたら、人種関係なく怒っちゃうよね、、)

ラストシーンは、冒頭の謎のシーンと繋がって、視聴者の考察の余地を大きく残してる。
主人公も自らの人生を他者と入れ替えたのか、それとも初めて会う人に対して他者の人生を自分の人生のように話しているだけなのか(そして、それらに差異はあるのか)。
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