moeri

香川1区のmoeriのレビュー・感想・評価

香川1区(2021年製作の映画)
4.5
観終わって何時間も経っているけれど、まだ込み上げてくるものがある。ドキュメンタリーとしてもエンターテインメントとしても最高に面白かった。
前作は未視聴だけれど、この映画を勧めてくれた方にお礼を伝えたい。

感情移入しやすくて熱くてまっすぐな小川さんと、分かりやすく余裕をなくしていき、身から錆が出まくる平井さん。少年ジャンプ的な構図にのめり込まない人は居ないだろう。
それにしても基盤・地盤の大きさにあぐらをかき、誰のための政治をしているのか見失っている自民党とその威光に群がる組織の醜さよ。
その陣営は年配の男性だらけで多様性や平等とは程遠い。
デジタル庁元大臣の陣営とは思えない発言も。
QRをダウンロードして??
誰もデジタル化の真のメリットを理解してないのが丸分かり。

片や小川さんの陣営は老若男女、多種多様で、裾野を広げ少しでも理解を得られるように支援者が自ら考え行動している点が組織としても魅力的に映る。
家族も選対委員の人たちもいい人すぎて、こんな人たちと仕事をしたいな、と思う。

支持を集めるリーダーの条件のひとつとして、有権者と同じ目線を持っていることがあげられると思う。これまでのリーダー像とは大きく異なり、有権者も主役なんだと認めるところから、政治の裾野は広がっていくんじゃないだろうか。

Eテレで、ロシアで民主主義を掲げる女性活動家のドキュメンタリーを見て、ロシアの悲惨さを知った。
多様な目線で政治家を選ぶ権利がない。民主主義に基づき議員として立候補したくとも、不当に拘束され監視される。
日本にはまだ自由がある。
未熟な民主主義かもしれないけれど、特定の人たちだけが得をする仕組みには必ず歪みが生まれ分断に繋がる。
小川さんの言葉にハッとさせられた。
残り49%の票を無視しない。
尊重し、一緒に戦ってきたことを尊敬する、と。

まだ上手く考えがまとまらない。
政治は私たち国民が、市民が、健やかに生きることを支援し応援する存在であってほしい。
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