ゆきほ

さがすのゆきほのレビュー・感想・評価

さがす(2022年製作の映画)
4.2
嘱託殺人、尊厳死の問題は何度もニュースになっているが、この作品はもっと重く問題が幾重にも重なり、辛い。父親が事件に巻き込まれ行方不明になり娘が探す、ような単純なストーリーを思い描いていたがとんでもない怪作。
最後の最後まで辛くなり続ける、今の社会の問題を無理矢理直視させられるようなハードな作品。叶えられない性癖を持つ者の生きづらさもある。

決して裕福でない家庭で、親の片方が介護が必要になったら収入は途絶え医療費、生活、子供はどうするのか。親なら我が子を最優先に考える気持ちは分かるが、行政に頼る知識やチャンスが無ければ、不意にボーダーラインを越えてしまうこともあるのではと恐ろしくなる。最後の卓球ラリーのシーン、白いラインが頭に、コツンコツンと玉をはじく音が耳に残り続ける。