佐藤ニ郎はどちらかと言うと嫌いな演技をするタイプだったが、この映画で大きく印象が変わった。
僕が佐藤ニ郎という役者を知らないだけだった。
影のある役というかなんと言うのか、常に心に何かを背負っている役が本当に美味かった。
娘役の伊藤蒼さんも素晴らしい。哀の表現が抜群に上手い。
この表現の仕方は、なんだか杉咲花を感じさせる。素晴らしい。
そして、内容。やはり安楽死について。
この問題に関しては他の映画でも色々見てきたが、孤高のメスや人魚の眠る家のようにドストレートに突きつけられるのも良かったが、今回のように違う角度から突きつけられるのも、安楽死について改めて考えさせられるのでこれも良し。
親父はスマホなのに娘はガラケーなのにも、SNSとの距離を表していたのではないのだろうか、、等 細かい設定にも考察を入れたくなる傑作。
後ピンポン球の音の使い方が秀逸。
