突然失踪した父を探すと、指名手配犯によく似た男に辿り着き…というところから、予想できそうなところに落ち着きそうで落ち着かないストーリー展開に引き込まれる。重厚な人間ドラマかと思いきや軽妙さもあり、ゾッとするようなサイコスリラー要素も絶妙な塩梅でブレンドされている。総合力の高い凄い作品だった。ラストも唸った。
私は佐藤二朗がコメディで見せるアドリブ交じりのワンパターンのおふざけが本当に苦手だ。『空白』で古田新太はバラエティのイメージと真逆を演じることで迫力を見せたが、本作での佐藤二朗は普段のイメージの延長にありながらも、シリアスな映画を邪魔しない範囲でリアリティのある人物を演じて実力を見せたように思える。
そんな癖の強い二郎さんに負けず、伊東蒼さんも堂々たる存在感で非常に良かった。今後要注目。
#卓球のラリーが地味に凄い
#二回鑑賞
