懸賞金目当てで指名手配犯をさがすと言って失踪した父、その父をさがす娘。
さがしている物は見つけにくい。さがしていなかった物まで見えてくる。
私たちがさがしている、生きる意味、生きる希望。
タイトル、物語の出だし、物語の構成にうまくミスリードされ、予想もしない着地に言葉もいい感想も出てきそうにない。
何より佐藤次郎の演技が素晴らしすぎた👏👏
貧困、難病、障害、安楽死、自殺サイト、自殺幇助、鬱など社会問題も多分に盛り込み、五体満足で健全な心身で居られなくなった人たちが行き詰まった時に、彼らに対して冷たい社会がその社会のルールの中で生きるべきだと言い切るのはとても難しい。
生きる意味とは、生きる希望とは。
ただ、たとえ堕ちても、犯罪はいけない。たとえ堕ちても、家族を悲しませちゃいけない。
そんなことわかっている父がそれでも絶望に苛まれて下す選択に、それを責め切れる気もしなかった。社会はそれほど残酷で冷たい面もあるから。
佐藤次郎がとにかくすごかった👏👏👏