完全に個人の好き嫌い込みで3.5。
邦画特有の"間"や芝居じみたセリフ回しが苦手なんだよな…。あと殺人描写も無駄にリアルで、映画の主旨を思うと、くどく感じた。
ただその他は良い。
介護や自殺願望の苦悩を殺人鬼に利用され利用し返す、金の工面、父親と娘の過去と現在といった題材の描写は丁寧だった。日常の問題と非日常の犯罪、過去と現在、父親視点と娘視点と切り替えて展開される話も分かりやすい。
父親を捜す過程で娘の父親に対する様々な感情が浮き彫りになり、それが少々もどかしいのだが、それがあったからこそ、最後の娘の行動に納得がいった。でも愉快ではないし、不愉快でもない、『複雑』これに尽きる。
映画を見てこんな気持ちになるのは滅多にないので、それが心に残った。
