さがすのCampanaカンパナのネタバレレビュー・内容・結末

清水尋也くんと伊東蒼ちゃんと佐藤二朗さんそれぞれ探しているものが違く、でも必ずなにかを追いかけていてとても見応えのある作品でした。佐藤二朗さん演じるお父さんは失ってはいけないものがあるはずなのに…と思い胸を痛めながら鑑賞していました。そのお父さんの娘、伊東蒼ちゃんが演じる原田楓の関西弁がすごく自然で際立つ演技だと思います。
個人的に、ムクドリを古民家で殺害しようとするシーンが印象的です。清水尋也くん演じる連続殺人犯は原田智を信用しきって報酬である大量のビールを用意していたのに、裏切られてしまう場面がこの映画で1番好きです。クーラーボックスから落ちるビールを写す一瞬でここまで胸が締め付けられるとは思いませんでした。連続殺人犯が原田智に殺されるときに流れる涙が言葉にできないぐらい切なく儚くて、まさか連続殺人犯に同情する日が来るとは思いませんでした。
ラストの親子の卓球のラリーシーンは視聴者の考察次第という感じがして演出が面白かったです。
役者全員の演技が自然でリアル、ストーリーが興味深い、時間軸のバラし方がちょうどよいという観点からとても見応えのある作品であるといえます。