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さがすのおぴーるのレビュー・感想・評価

さがす(2022年製作の映画)
4.8
岬の兄弟から続けて鑑賞
大河でみた伊東蒼さんが気になってた

なんの予備知識もなく見始めたけど、めちゃくちゃ良くてかなりびびりました!!!
ポン・ジュノ作品見たときに面白すぎてやばいと思ったが、それにと並ぶ感じですね。

はじめの30分、から途中で展開が変わって、また変わって何がとうなるのか全然分からなくてすごい。構造がすごい。
よく構造が凝ってると他の要素特にキャラクターが薄っぺらいことが多いし、それはしょうがないと思いがちなんだけど、この作品はキャラクターもすんごい一人一人の人間の内面の複雑さも描いていてすごい。
そしてところどころに入ってくる現代社会で議題に上がっているけど多くの人が、触れたがらない問題を向き合って描いて言ってるのもヒリヒリする。
西成が舞台という所からヒリヒリする。偽善と優しさが一体の先生、ALS、尊厳死、座間の事件、ネクロフェリア、などなど
こんなにいろんな要素が入っているのにすんなり見ていけて、情報過多疲れとかもない。不思議。
全てがあるんだこの世界はという、そのままを書き取ったという感じなのかな、、人間は複雑でたとえ社会的に許されない1面や分かりあえない部分があったとしてもつながることができる不思議さ。トイレで関係ないはずの2人が、泣くシーン良かったな。お互い違うこと思い出したりして泣いてるんだけど、でも泣く起点は2人の関係性の中でできた共有のもので、そうやって人は繋がっている。

ポン・ジュノ監督や是枝裕和監督の作品を思い出したり、あと「怒り」李サンイル監督を思いだした。(島と海とサイコパスの組み合わせかな)
カメラが手持ちなのか誰かの目線みたいに動いていくカメラワークが時々入ってきて意識が叩き起こされる感じした、誰かの体の中に入ったようだった。
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