初めてこの作品見ました。
終始、高木さんと西片の甘酸っぱい小エピソードの連続で成り立っていて、
その最中は周りのモブたちの姿さえ消え、まさに「二人だけの空間」となる。
普通、ここまでイチャついている二人がいたら、むしろ"からかい上手の同級生からの茶々"が入りそうなもんだが、
この世界にはそういった周りからの無粋な介入などのネガティブな因子はまったく描かれない。
（猫さえ"高木さんの涙"という最高の演出を引き出すエサにされる）
男から見た都合のいい女子妄想の典型で、リアリティーのレベルははっきり言うと低い。
（たぶん女子が見たら、「こんな女いねぇよ」となる）
でも、だからこそ猛禽のような女子たちに疲れきった男子たちが、現実で女子に翻弄されてくたびれた精神を癒すためのオアシスとなりえる作品。
「からかい上手の高木さん」ではなく、実際は「（高木さんに）からかわれたい西片くん」の間違い。
僕が見たいのは、男子の妄想フィルターが濃いめにかかった非現実的な作品ではなく、現実の詳細なデッサンのような作品なので、今の僕には必要のない作品でした。
「ああ、奥手な男子はこんな病を抱えているのか」と参考にはなりましたが。
ただ「現実にいないなら作ればいい」という対処法は間違っていないと思います。
絵のレベルもそんなに高くなく、頭でっかちで記号的。
見ていてけっこう辛かった。
なので、評価は低め。
リアル女子に絶望したら、この作品という名の防空壕に避難すればいい。
ただ、自己洗脳を深めて高木さんのような女子が現実世界に住んでるとは思わない方がいいと思います。
