ルーク大佐

小さな修理屋のルーク大佐のレビュー・感想・評価

小さな修理屋(2021年製作の映画)
3.9
ネタバレ厳禁映画なので何もしらないほうが楽しめる。
世界のどこかで日々起こっていそうなスモールワールドの住人が織りなす悲喜こもごもな物語。

主要キャラのジョン・バーンサルといえば“キレ芸演技”だ。
ただ、腕っぷし自慢の脳筋演技と見せかけて、実は感情表現を表す際に、ボディランゲージを多用する。目・鼻・口など顔のパーツの動きやカラダの上下反応など多動児のような動きを見せる。
「ちょっとくどい演技かな」と思いつつ、何をしでかすかわからない感のあるキャラクタ―を演じることが多い。

初期の『ウォーキング・デッド』では主役リックの親友を演じ、友情と恋心の葛藤に悩みながら最後はブチギレて脳筋ぶりを発揮していた。
他にもダークヒーローと呼んでいいのかわからないが『パニッシャー』のキレ演技もよかった。

彼のキレ芸っぷりが最も効果的なのがドラマ『WE OWN THIS CITY 』の悪徳刑事役だ。悪を正すためならば、ゴロツキへの暴力や恫喝、そして業務上横領など手段を選ばない。悪徳刑事チームの剛腕リーダーを演じていた。これは傑作ドラマだ。

さて、本作はしょうもない中年オヤジ3人のじゃれ合いが続き、大した話でもないのに役者陣の演技に引き寄せられて見続けていると、「なんじゃこりゃあ!」という展開が訪れる。

平凡な地域で平凡に暮らす人々。
親友だからできることとできないことがある。
なかなか味わい深いストーリーだ。
ルーク大佐

ルーク大佐