正直なところストーリーの面では分かりづらい映画だったと思う。ブロンコヘンリーという人物をやけに崇拝し、若干感じの悪い主人公、全く反対の性格をした弟。そしてその奥さんと連れ子。いろいろ混ざり不愉快な世界観と感じるぎりぎりを攻めてくる。
これはかなり感心した点なんだが、それぞれのキャラクター設定がかなりデリケートで一筋縄では語れないものになっておりキャラクターの心情が細部までしっかり設計されている。難しいことは分からないが素人目から見てもキャラクターの動き、行動、セリフに説得力を感じた。
西部劇のジャンルに置くにはやや難しいと思う。もちろん時代的には合っているが、我々が知っている西部劇とは大きく異なると思う。ポスターに描かれるベネディクトカンバーバッチの男らしく強そうで勇ましい背中とは裏腹に色々な面、とりわけセクシュアリティの面で全く違うものをこの映画は見せてくる。
余談だが、ジェシープレモンスとキルスティンダンストが夫婦役となっている。私生活でもこの2人は夫婦とのこと。