平日のお昼間、そんなに混んでいた訳ではないけど男性客の多さが意外だった。
私も含めて女性客はパラパラ…。
2022年にノーベル文学賞を受賞しているアニー・エルノーが原作者である本作品、だからなの!?
文学的な視点での鑑賞???
ただのエロ的視点????
なんか、そこんとこ、めちゃくちゃ気になる!
どういう気持ちで観ているんだろうか!?
中絶が違法だった1963年フランス。
一人の女学生が主人公である本作。
実はフランスでは人工中絶が合法になるのは1975年と意外と遅い事に驚いた。
それまでは勿論、中絶した女性・手術をした医者、バレれば監獄行きなのだ。
女性からすれば、地獄のような時代…
本作品の主人公アンヌもそんな一人になってしまう。
バレちゃいけない。
誰も助けてくれない。
週きざみで日々は過ぎて行く…。
この時代、大勢の女性が不安と恐怖と焦りの中で間違った選択をしてしまい、命を落としてしまった者がどれだけ居るんだろうか… と、観ていて何とも辛かった。
どんどん孤独に追い詰められていく様が背中越しでの独特なカメラワークが、まるでアンヌ自身を体感してるような、ずっしり重みを感じる、そんな作品でした。
けど、最後の最後、手を差し伸べて助けてくれたのが仲の良かった友達ではなく(名前忘れちゃったけど)敵対していた子だったってのが、なんとも皮肉だよね。