このレビューはネタバレを含みます
20221121 自分用忘備録
「男男間で強制性交」「ラップ」「日本でスラム」といった目新しい要素が盛り込まれた作品で、ある程度期待してみたのだが、結局は物語の骨法を換骨奪胎して道具立てのみ新しく入れ替えてあるということだった。傑作の類いではなくあくまでも娯楽の映画。
それが悪いというわけでは全くないが、すごいものになっているわけでも全くない。ハッタリが効いていた分だけ加点はした。
キーワードとしては、アジール、聖俗遊、河原、梁塵秘抄、これくらいか。がっかりポイントは、何がと言って、回復の方法論が単純でご都合主義すぎたこと。「動物は舐めて治す」と言っているのとそう変わらない。
格闘筋トレでセロトニンとテストステロン、ラップで自己表現とグリーフケア。「塩胡椒して強火で5分」とどう違うのかな。マニュアル人生、量産型ヒューマノイド、誰でもレシピで健康人間、ごく簡単な人間観だ 笑
謎めいたメンターぶっておいて、肝心の中身がこれでは苦笑いすら出づらい。ラップの扱いそんなんでいいの?怒られないの?
娯楽の映画だからいいのか。いや、いいのか?ホントに?