ふくろう

ワース 命の値段のふくろうのレビュー・感想・評価

ワース 命の値段(2019年製作の映画)
3.7
9.11被害者・遺族への補償金を決める弁護士の話。
命の値段をいかにつけ、どう納得して貰うかという話。
航空会社が賠償金を払ったとしたら確実に会社は潰れインフラが麻痺することで経済への影響は計り知れない。
そこで国が基金を作って肩代わりする。
福島事故に対して、東京電力が10兆円以上払っていることを考えたら、10000%絶対に潰せない東電と違って、潰すわけにはいかないけど、なりふり構わず国が支えるには小さすぎる一私企業である航空会社を矢面に立たせるのはなるほどそういうものかと。
当然、収入や家族構成で機械的に金額は決められていくけど、家族としては受け入れなれない。事情も当然全員違うし、他の人と比べてしまう。
そもそも死亡賠償金なんてたいていの場合、受け入れがたい。どんな値段がついても納得できるものではないのだから。
で当然思うように交渉が進まなくて、それがなんかよくわからないのだけど突然うまく回り出してハッピーエンドで終わる。
ちょっと感動し損ねた感ある。

国が裏から支えて東電が支払う場合には賠償金の内容で揉めてても最低金額を仮払い出来たけど、
この9.11のケースでは航空会社への訴訟を放棄してもらう代わりに国が支払う訳で、対象者の選択によって支払者が変わるから仮払いも出来なくなってしまうので、0-100状態が続くのかと、違いが見えてきて面白かった