Arlecchino

ワース 命の値段のArlecchinoのレビュー・感想・評価

ワース 命の値段(2019年製作の映画)
4.2
実話を基にして、とても良い映画に仕上げました。
最大の命題である「命の値段」に加えて様々な被害者(の遺族)の事情とか、LGBTと州法の関連とか、いろんなものをぶち込んできて、ちょっと過剰だろうと思ったのですが、7,000人の被害者には全員それぞれの事情があるわけです。うまく掬い取って映像化してくれたのだともいえます。被害者の肉声がたくさん聞けたのもよかった。
当初は冷徹なユダヤ人弁護士(とはいえそれなりの人格は示していた)であったものの、次第に人道に目覚めていくケン・ファインバーグをマイケル・キートン(あまりユダヤ人ぽくないけど笑)が素晴らしく演じていました。ぴったりのキャスティング。チャールズ・ウルフ(スタンリー・トゥッチ:髪がある!)とケンの会話が白眉でした。共通の趣味であるオペラの話も深みを増しました(私はオペラ好きだからそう思えるとは思うが笑)
脇を固める女優陣も素晴らしかった。
Arlecchino

Arlecchino