グレアム・スウィフトの小説“マザリング・サンデー”を映画化し、第1次世界大戦後の英国を舞台に、名家の子息と孤独なメイドの秘密の恋を描いたラブストーリー!
1924年3月、英国中のメイドが年に一度の里帰りを許される“母の日”の日曜日。しかし、ニヴン家に仕えるジェーンは孤児院育ちで、帰る家はない。そんな彼女のもとに、秘密の恋人であるアプリィ家の子息ポールから密会の誘いが届く。幼なじみのエマとの結婚を控えるポールだったが、前祝いの昼食会を前に、屋敷の寝室でジェーンとひと時を過ごす。やがてニヴン家へ戻ったジェーンを、思いがけない知らせが待ち受けていた。時が流れ、小説家になったジェーンは、彼女の人生を一変させたあの日のことを振り返る…。
人生の幸せについて、考えさせられる作品! 戦争や事故で息子を亡くした親。戦争で恋人を亡くした女性。親に捨てられ、孤児院で育った女性。このうち、誰が一番不幸かと問われれば、息子を亡くした親のように映るが、それは極めて主観的なもので、当人たちにとっては、どれも悲しい出来事である。だから、そんな不幸比べをするよりも、そこからどう立ち直るのかを考える方が建設的である。
ポールと別れたあの日。ジェーンにとっては、あの日曜日が、人生を前向きに生きるきっかけとなったのだと思う。
