トロント国際映画祭にて。
「オマールの壁」「パラダイス・ナウ」のハニ・アブ・アサド監督作。アリ・スリマンはパラダイス・ナウにも出てた。
占領下のパレスチナて抑圧された生活を送る女性が遭遇する悪夢のような出来事。
タイトルにもなっているブーダの美容院に行ったのがすべての始まり。
立場は微妙に違うが二人とも夢や信念を持っている。それを和やかに語るシーンは印象的だったが、その美容院でのよくある光景が突然スリラーに。
そこから徐々に見えてくるリームの家族と、美容院のオーナーのブーダとイスラエルの状況。
占領軍とレジスタンスの間に板挟みのリーム、裏切り者呼ばわりされ、さらには女性の恥ずべき行為をしたとして周囲からの視線にもさらされる。
スパイスリラーのような展開ながら、場所と登場人物は少な目、そこにパレスチナの状況や古き家父長制への疑問、女性視点から見た平等の探求という要素も入れたドラマだった。
善良な市民があっという間に窮地に追い込まれる、誰を信用していいかわからない、一見悪役でも複雑な事情あり、静かながら最後までスリリングだった。
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