みむさん

人生の最初の日のみむさんのレビュー・感想・評価

人生の最初の日(2023年製作の映画)
3.8
イタリア映画祭にて。

重たくシリアスな話だがポジティブな面もあり面白かった。
ジェノベーゼ監督自身が書いた小説をもとにした映画。小説の舞台はニューヨークで映画も英語で国際的なキャストが出演する予定だったらしい。

自殺した4人の前に謎の男が現れ辺獄(リンボ)で人生や残された世界を再考する7日間。
自殺を決意した人、思い止まった人それぞれに理由があり、良し悪しはさておきその思いは尊重するとのこと。異論噴出しそうだが尊重は大切なことだとは思う。

安易なハッピーポジティブストーリーになっていないのがいい。そんなに万事がうまくいくわけではなく、全てがハッピーとは限らないと。
でも、それゆえ大小の幸せは大切にする・噛み締める・振り返ることが素敵なことだということを改めて考えさせられる。

トニ・セルヴィッロが演じる謎の男(クレジットでも「男」となっていた)にも、その言動を裏付ける過去あり。

バキバキにキマッた映像で語られる内容は人生に嫌気がさした人たちの物語だが、どん底に少しの光が見えるのがとてもいい。
そしてありがちなハッピーな話ではないが絶望で終わらないのも良い。

ラストを見るにあれは……

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