ほたる

ちょっと思い出しただけのほたるのレビュー・感想・評価

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)
4.0
⚠️ネタバレ注意

エモい〜切ない〜愛おしい!!
はあ😫ふう😮‍💨

特に起承転結がなく、ひたすら人間の日常を映し出す映画は本当に好き。そこに生まれる感情、思い出、言葉、表情、同じような日常でも、少しずつ違う日になる。人間って生きてるだけで、息してるだけで偉い、愛おしいって気持ちになる。

この映画はその見せ方がすごい良かった。ジム・ジャームッシュの影響力だろうか。凄く好みだった。

✔️特に好きなところ
怪我でダンサーを諦めた照生くんの見せ方?って言うのかな、めっちゃ良かった。
本当は自分に光を照らされながらステージに立って踊りたいのに、映画の中で一度もステージで光を照らされるシーンはない。
唯一ステージの真ん中で踊ってるシーンでも、それが夜中で光に照らされていない。
行きつけのスナックで写真撮ろうとした時も、暗くて結局自分から照明を動かす。

ただ最後の最後のシーンでは、ほんの一瞬だったけど、朝日がピンポイントで照生くんに当たってる。まるでこの世界のどん真ん中のステージで照生くんだけが照らされる。しかも6年間の自分の誕生日の7月26日ではなく、次の日の7月27日の朝。つまり前へ一方を進もうとする照生くんが照らされたのかな?というふうに解釈した。

タクシードライバーの葉ちゃんってキャラも凄く好きだった。てか葉ちゃんのハスキーボイスと性格、顔の輪郭が友達にそっくりで、愛着沸いた😂
葉ちゃんがタクシードライバーが好きな理由はどこに行けばいいのか分からない時、お客様に行き先を言ってもらい、ひたすらその行き先に向かっていくのが楽しいって話、めっちゃ良かった。

葉ちゃんは行き先やライフプランは何もない….でも子どもはほしいって言っていて、最後子どもできてて、葉ちゃん良かったね!!ってなった🥺

照生くんと葉ちゃんが別々の道を歩んでも、それぞれが”ちょっと思い出しただけ”で涙ぐんでるのを私も涙ぐんでしもうた🥺

恋愛したことないけど、終わりのある儚い恋愛でも、そこにはたくさんの想い出が残るのってエモいよね🙂(語彙力が仕事してない笑笑)

でもこの映画は恋愛だけではなく、人間は皆頑張って生きてる。過去はいろいろあるけれども、明日も頑張って生きていこうって少し背中を押されるステキな映画でもあった。、
ほたる

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