Ikuya

ちょっと思い出しただけのIkuyaのレビュー・感想・評価

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)
5.0
なんかすげぇさっくりした考えだけど、やっぱり映画って良いなって思った。
そして俺はこの作品結構好き。
(以下、一切のまとまりなしレビュー)

映画ってよく、他人の人生を覗き見してるみたいって言われるけど、その人物を自分に照らし合わせてしまうこともあるものだと思った。
自分だったらどう思うだろう、自分ならあの時どうしただろうかとか、これまでの人生をたった2時間弱で振り返ってしまうから、頭が追いつかなくて考えが溢れて、見終わった後もずっと考え続けてしまう 考えがまとまらないなんて始末になるんだろう。

「愛がまだわからないか」と言う喫茶店の店主に向かって、「愛は縋り付く物なの?」と返す主人公。
待つ、気づかないふりをする、自己犠牲を払ってでも相手と一緒にいたいと思う、とか人それぞれ相手との関わり方って違って、だから色んな愛の形があるし正解は一つじゃない。
結局人によるってだけの話だと思う。
ただ一つ思ったのは、愛はある種 許容範囲的なもので、互いに許容できるものの最大公約数が大きければ大きいほど、互いを尊重して認め合えるんじゃないかなと。
とか思ったけどまだ俺にはっきりこれが俺の答えや、とは言えません。




作中ですごく気に入ったシーンがあった。字幕の話する場面。

「なんで言葉ってこんなたくさんあるんだろう。」
「どう言うこと?」

「だってさ、皆同じ言葉喋れたらそのまま伝わるのに。」
「でも言葉が伝わるからって心が通じる訳ではないし、言わなくても伝わることってあるだろうしさ。」

「言わなきゃ伝わんないよ。」

この会話って、結局二人が迎えた結末の1番の理由に直結している気がしていて、わざわざ言葉にしなくてもわかるようなことでさえ、やっぱり言葉にしないと伝わんないんだって、てことやと思う。



それを気付かせてくれたタクシー運ちゃんカッコ良すぎる。
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