外面

ちょっと思い出しただけの外面のネタバレレビュー・内容・結末

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

今までいろんな映画を見てきて泣いたけど、多分群を抜いて泣いた。なんか、ただの日常を描きすぎて今の私にドンピシャすぎてむりでした。思いだすその時々の場面が今の私すぎて苦しかった。最後、ダンスしながら現在に戻っていくところから朝日からエンディングまで心が震えすぎて声を出さずに泣くのが困難まであった。曲も完璧。鑑賞時の私にとって全部完璧な作品だった。ラストで1番しんどかった部分、なによりも今までの幸せとか楽しい日常の部分が全部過去で、現在を楽しむとかじゃなくて過去にあって懐かしむべきものだったことかもしれない。私が決める事のできる今、過去だって思わされるその戻れない輝きみたいなのに泣けた部分ある。けど過去だからこそ輝いてる部分もあるよねきっと。ショートケーキとチョコレートケーキ、バレッタとプレゼント、黄色いお花、始まったタクシーの泊まる観覧車の近くに見える私たちが泊まったホテル、映画を共に見る。今まで忘れかけていた始まりのドキドキとか、私より好きな人には一生出会えないの言葉とか、そういうものを壊すことへの悲しさとか、その言葉の儚さへの悲しみとか。見るたびに思い出すのかな、けどちょっと思い出しながらまた前に進んでいかないといけないんだよな、止まれない。見終わってからもずっと泣けてきて電車の中で困ってる。映画館も池袋だし、反対に乗れば彼氏に会いに行けるけど自宅がある反対方向の電車に乗るし、新宿とか東京タワーの見える道とかを走られるとドライブのこととか思い出しちゃうし。けどこれを思い出すのも過去にしようとしてるからなんだろうな。寂しいな。
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