みつ

ちょっと思い出しただけのみつのレビュー・感想・評価

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)
4.0
自分話の緩急や盛り上がりを欠いたり、時間の流れが飛んだり戻ったりする映画は苦手に感じることが多いんだけど、この映画は言ってしまえば平坦で場面の時系列も変なのに観ていて飽きない良作だった。「ちょっと思い出しただけ」というタイトル通り主人公2人が互いとの思い出を現在の7月26日から過去の7月26日へと6年間振り返っていく場面展開が面白かった。ストーリーの節々に小さな伏線が幾つも散りばめられていて、過去をちょっと思い出して遡っていくからこそ、物語の展開と共に伏線回収されていく仕掛けに感心した。
あと、とにかく主演の池松壮亮と伊藤沙莉の演技がめちゃめちゃ良かった。現実味があるというか、あそこまで生活感を醸し出して2人の等身大の幸せを表現することができるのは凄いなと思った。最後の終わり方も、あの絶妙な感じ凄い好きだった。
細かい要素多かったから拾いきれて無いせいかもだけど、ベンチのおじさんはなんか不思議というか、2人の時系列に反してるのかなちょっとストーリーの流れから浮いてるように感じたんだけど何だったんだろわからん。。
全体的にクリープ要素多めだからくどいように感じる人もいたかもだけど、自分は「さっきの話」っていう鬼好きな曲が挿入歌に使われててそれだけでも本当に嬉しかった^^

花束みたいな恋をしたと題材似てる部分あったけど、こっちの方がリアルというか、作られていない写実みたいな感じがして圧倒的に好きだった!!

補足だけど、成田凌あの役似合いすぎなーーーーー!監督、成田凌の使い方をよく分かっていらっしゃる!!!!あの駄目で危険なおちゃらけキャラが良い!!!それだけでも素晴らしい映画として高評価!!!
みつ

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