タイのような暑い土地では、洞窟は涼める格好の場所なのだろうな。
僕自身も夏場に洞窟行くこともある。
何ともなく、当時もオンタイムでニュースで流されその一部始終は耳目に入ってきたけど、そこに特別な意識や感情はなかったのが正直。
タイのサッカー少年チームが水位を増した洞窟の中に閉じ込められ、そこから全員救出されるまでを追ったドキュメンタリー作品。
実際ニュースで見聞きしているだけだと当事者人数や、経過日数など単なる数値としてしか認識していない。けれど実際に閉じ込められた子どもたちも、助けようと奮闘する当事者たちも当事者の顔が見えると全然違った話になってくる。
出口まで1000km近い距離を、真っ暗で狭く水流もある洞窟を移動することは大人でも難しいのに、子どもと一緒に移動することならなおさら。
麻酔をかけて眠らせて救出させたとは知らなかった。
そして救出を先陣きってリードしたのが消防でもなく軍でもなく、「趣味」で洞窟ダイブをしていた人たちであることも知らなかった。
そして子どもたちは全員無事だったけど、救出にボランティアとして参加した退役軍人の犠牲も知らないと行けない。忘れていはいけない。
助かった子どもたちではなく、救出に尽力した人たちの事実を残す。
映画の役割はきっとそこにある。