素晴らしかった。至福の時間だった。
役者としての田中泯さんしか知らなくて踊っている姿をちゃんと見たのは初めて。池袋の街中、パリの教会、ポルトガルの住宅地、何処でも舞台にしてしまう。その時、その場、観客によって作り出すダンスは二度とは再現出来ない。それを犬童監督のフィルターを通して編集し脚本を書き、泯さんのインタビューはないけれどナレーションで語っている。
1945年生まれ、76歳にしてあの美しい体を自由自在に動かしてるなんて奇跡の人だ。自分の肉体を余すことなく使っている。肉体を持つことの尊さが伝わる。今までも素敵だったけど、発言がいちいち深くてもっとファンになる。
個人的にあの個性的なダンスは戦争を彷彿させられたりもした。
ダンスを踊るために山梨の山の中で農業してるなんつストイック過ぎる。なんて魅力的で唯一無二の人なんだろう。