いろどり

名付けようのない踊りのいろどりのレビュー・感想・評価

名付けようのない踊り(2022年製作の映画)
4.5
宇宙を感じる作品で田中泯の哲学、表現、生き方に感動した。

田中泯の躍りは不協和音も宇宙の一部なのだと感じさせる
生も死も内包し、受け入れた姿がある

そこには"私"を消し去りたくて裸でパフォーマンスをしていた模索期があった

"私"を消すことで"私"を見つめ宇宙と一体となる
生命みなぎる神秘的なトランス
田中泯とともに深みに入る


師・土方巽は心のなかで今も生きている
元BLANKEY JET CITYのドラマー中村達也氏が嬉しそう
パリで躍りを教える学校を開く話を嫌悪の極みと言い放つ


肉体のなかの宇宙を感じていく
"私"を大局でとらえ、受容することですべてを解き放ち宇宙と1つになる

宇宙の源泉と肉体がつながる映像が好き

宇宙に溶けていくのは田中泯であり田中泯ではない、そこにあるのは1つの命、ただそれだけ



"遊びは何も生まない
財産も 作品も生まない
それは本質的に不毛なのだ
遊びをやり始めるために遊ぶ者は
ゼロの地点に立っている"
「遊びと人間」ロジェ・カイヨワ
いろどり

いろどり