OASIS

メタルヘッドのOASISのレビュー・感想・評価

メタルヘッド(2010年製作の映画)
3.4
母親を交通事故で亡くした少年は何をするにしても希望が持てなかった。そして日々のイジメにすら刃向かう気力も持てず人生に絶望していた。
そんなある日偶然出会った男に脅され、家に居候として迎え入れる羽目に。
常に裸で背中にはファックのタトゥー、常軌を逸した男の行動に、少年は頭を悩ます。

この映画は傷ついた少年とやさぐれた男が心を通わせて人生を前向きに考える、といったファンタジーなものとは正反対だ。
でもこんな世界観、嫌いじゃない。
美しくもなんともないただの異常者なんだけど、この男の行動の先が読めなくて妙にワクワクしてしまった。
ジョゼフ・ゴードンレヴィットとナタリー・ポートマンは互いに長髪パンク野郎と地味で冴えない眼鏡おばさんというイメージの対極のキャラを演じてる。
でもナタリーは色気があるし、少年とも絶妙な距離感で演じてた。

少年一家のおばあちゃんがとてもいいキャラでキーになってるんだけど、なぜかそのおばあちゃんにだけは優しいパンク男。
それが最後の展開に活きてくる。
ラストの下品だけど本質を捉える演説はグッと来た。
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