片腕マシンボーイ

てなもんやコネクションの片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

てなもんやコネクション(1990年製作の映画)
3.1
まだまだバチバチに尖っていたハズの時代の西成ロケは凄かったが……やっぱりディズニーランドロケは西成よりもハードル高かったのかなぁ?

日本旅行が当たった香港の青年、ところが日本の旅はとんだ貧乏パックツアーやし、ツアーガイドはカタコトやし、財布もパスポートも盗まれるし、もう大変!大阪で西成やら新世界やらさまよって……さぁ次は東京行くぞ!ディズニーランド行くぞ!……って行き着いた先は浅草花やしき?しかも花やしきで香港旅行が当たったんやがぁ!って話

山本監督の作品は10年代以降の近作しか観たことなかったんやが、謎にU-NEXTに大量投下されたからば昔の作品観てみたぞ!まぁ最近作の「脳天パラダイス」がとんだイカレ映画やったからば期待して観たが……本作は思ったよりも普通やった、まぁ普通の映画に比べたら圧倒的にゴチャゴチャで全然普通では無いんやが、覚悟したほど支離滅裂では無かったかなぁ

前半はあらすじ書いた通り、香港の貧乏青年が懸賞で当たった日本旅行にやってくるが、まずは大阪で出鼻を挫かれ散々な目に遭うも、なんやかんや大阪の人々の温かさに助けられ東京へ……まぁ東京パートは必要やったんか謎なんやが、花やしきやなくて天王寺動物園でもひらパーでも良い気がするし、ただ東京ディズニーランドへの憧れを描きたかったんかな?まだユニバも無い時代やしね、なんやかんやテンポも良く、間に挟まれるあいりん地区のドキュメント映像も素晴らしかったんやが……
後半、香港に帰ってきてからの日本の地上げ屋とのバトル展開は正直もう少しサッパリ終わらせてくれても良かったかもなぁなったし、まぁ有能なチビによる大逆転劇とかは大したもんやったが、素直に売った方が良かったんじゃあ?とも思ったね

しかし、時代が……主人公の青年が「日本は円高だから稼いでから香港に帰ったら良い」言うていたんをきいて、あ〜ぁ……なりましたよ、まだまだ日本が強かった時代のお話