ジェイティー

レイジング・ファイアのジェイティーのレビュー・感想・評価

レイジング・ファイア(2021年製作の映画)
3.5
長年追っていたマフィアの麻薬取引現場抑えるべく向かうはずだった香港警察のボン刑事はとある出来事が原因で上層部からチーム共々外されてしまう。一方ボンたちを除く他の捜査官たちの前に謎の5人組が現れブツは強奪され多数の殉職者を出してしまう。
仲間の死に報いるために捜査を進めるとかつて同僚だったンゴウとその仲間たちであることが判明するお話。

最近の香港アクション映画はご無沙汰だったのですがドニーアクションが観たくなったので鑑賞。

どことなくニュー・ポリス・ストーリー味があるなぁと思ったら同じベニー・チャン監督だったんですね。
香港の映画ってどことなく外連味だけで押し切ってるところがあるイメージがあって、本作にも勿論あるにはあるのですが、ちょっといつもよりちゃんとしているような雰囲気があってよかったです。

古くは男たちの挽歌などでもそうですが、彼らが描く義侠心にいつもグッときてしまうので本作もそういう箇所がちらほらあって変わらない良さも見えてやっぱりうまいなぁと思っています。
ドニーのアクションもそうですが、近接戦闘における銃撃シーンも中々よくて、カンフーより銃で押し切る、環境利用闘法する、など色々変わってきているんだなぁと実感致しました。

物語については可もなくといったところですが、ニコラス・ツェー演じるンゴウ達の動機についてはただの逆恨みなところがあり、最後に「逆だったかもしれねぇ」風にされても中々同情は難しいかなと感じました。

とはいえ、ちょっと懐かしい香港映画の風味もあり中々楽しませてもらいました。
ベニー・チャン監督、どうぞごゆっくりお休みくださいませ。