一回だけでいいから「ペガサス流星拳」と言って欲しかった。言わせたらダサいのはわかってるんだけど。
世の評価は原作ぶち壊しだとの声が多いんですが、一度鑑賞した感じ、制作陣は作品への愛はあるのかなと思ってます。
ただし、現代人へ向けた映画としていろいろと都合を詰め込まないといけなくなった結果、ふわっとしたものが出来上がってしまっている。
舞台は原作で言うところの最序盤の銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)編のあたりと思われる。んで、この銀河戦争編で一番ワクワクするのは、各地から集められた聖闘士候補が戦うところと、その後仲間になるキャラクター達との出会い、そして謎の聖闘士・一輝の登場だと思うのです。そういうところを描いて欲しかったけれど二時間では難しいか。
氷河達仲間キャラはもちろんだけど、噛ませ犬的存在であった一角獣星座の邪武や狼星座の那智なんかも大好きなので(彼らの変換が一発で出てきたことに今感動している)、名前だけでも出てきてほしかったけど、グラードたちの発言からするとコスモを吸い取る(?)とかいう新たな設定によってもう既にいなさそうだし…。
アルマン・キド(城戸政光)の無駄死にとか、ヴァンダー・グラードの悪役に成りきれずブレブレなところとかもモヤモヤはする。
やけに強くてかっこいいマイロック(徳丸)とか、生身なのに強化兵士を圧倒してたカシオスとかは嫌いじゃないけど、そこに時間を割き過ぎだし。いやむしろカシオスとか主人公以上に「諦めが悪い」を体現していたような。
一番アクションがかっこいいと感じたのは最初の闇闘技場かなあ。
聖衣(クロス)は原作とはあんまり似ていないものの、中世の鎧をモチーフにして出来るだけ現実的なものとして作られたそうで、俺はそんなに嫌じゃなかったですね。
まあ、制作費の1割くらいしか回収出来ていないみたいなので続編は難しそうですね。