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タイラー・レイク 命の奪還2のogoのレビュー・感想・評価

3.9
一作目の出来がかなり良かっただけに、そら作るよね二作目!

含みを持たせた一作目ラストから繋がる二作目、生きててよかったタイラー・レイク。

前作を超える長回しは、途中からやり過ぎじゃねーか?と笑ってしまうくらいに気合入ってる。ただ、前作で秀逸だった長回しの必然性は何処へやら。「手法」を前提にしてる匂いがするのは、ちょっと本末転倒には感じるけれど、それでもこのレベルで完徹されると圧倒されざるを得ない。

縦横無尽なカメラワークに、ロケランやらグレネードランチャーやら各種武器のオンパレードなど、非常にゲーム的趣向の強い絵作りは、一作目を超える仕上がりで、非常に現代的。所々感じる既視感は、小島監督の『MGS』シリーズを多分に意識しているからか。

敵役のジョージア軍勢のカルト的怖さと、そう生きるしかなかっただろう哀しさも、ヴィランとして、なかなかの存在感。

前作から引き続き、ゴルシフテ・ファラハニとランディープ・フーダー演じる姉弟コンビに加え、まさかのイドリス・エルバまで出演。クリヘムとのツーショットは、ルッソ兄弟らしい観客へのプレゼント。

しかし、プロットは解説すれば秒で終わりそうなシンプルさなのと、元嫁の共感性の低さ、打たれても刺されても不死身のクリヘムと(ゲーム的と言えばそう)前作よりチープさを感じる全体的な軽さは少し残念。

三作目前提のラストに、これは新たな良シリーズが誕生しそうな予感。

何しろ、犬に加えて鶏も居る。
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