柳

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーの柳のネタバレレビュー・内容・結末

4.9

このレビューはネタバレを含みます

もう、「スーパーマリオ」シリーズを幾度も遊んできた私にとって最高の作品でした。ここのレビューを見るより、映画館に足を運んだ方が良い気がします。

私が初めてプレイした「スーパーマリオ」シリーズはSFCの『スーパーマリオワールド』でした。親が大のゲーム好きで、その血をしっかり受け継ぎ今でも休日には十何時間もやるほどのめり込んでいます。最近の「スーパーマリオ」シリーズでいえば『スーパーマリオオデッセイ』や『マリオカート8DX』はかなり遊び込んだと思います。辛いときにはゲームの電源ボタンを押し、ピーチ姫を救い、そしてまた明日から頑張ろうと思える。私の人生を創ったものの一つには確実に「スーパーマリオ」がいます。

ジャパンプレミアにて先行で吹替版を観させていただいたとき、「マリオ」らしい楽しさと懐かしさに自然に涙が出てきました。30年以上続くゲームに新たな方面からド直球のファンサービスを貰い、常に興奮状態でした。観賞後しばらく私の中でなんとも言えない高揚感が続いていたのを覚えています。そして今日公開初日に字幕版を観賞したのですが、上映前に任天堂のCMが流れ「It's you, Mario」と出てきたのです。このとき今まで遊んできた「スーパーマリオ」シリーズのゲームは全てこの時のためにあったんだなあ、と感じました。

長く愛される作品に共通するものは、ファンの立場から見ながら製作されるということだと私は思っています。インタビューで宮本さんがおっしゃっていましたが、「創った人より、作品に詳しい方々がいる」ということ、そしてそんな方々が新たな作品を創る。任天堂の創るゲームはそれを最大限に発揮されています。それはもちろんこの映画にもです。キャラクター、台詞、アニメーション、音楽、背景全てがファンのためにあり全てが最高です。それに加えて「スーパーマリオ」シリーズを知らない人もしっかり楽しめるよう出来ているところも良いところです。

誰かに愛される作品を創ることはプレッシャーも大きいとは思いますが、その分誰かに愛されたときはとても嬉しいんだろうなと製作に携わった方々のインタビューを聞いて感じました。私はそんな「スーパーマリオ」を愛せたことがとても、とても嬉しいのです。
柳