NaokiAburatani

サイレント・ナイトのNaokiAburataniのレビュー・感想・評価

サイレント・ナイト(2021年製作の映画)
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テーマやメッセージ性はかなり分かりやすかったが、あまりやって欲しくない結末だった。今こそ目覚めよ、ってことか?
冒頭の一癖も二癖もある登場人物達が集まり、クリスマスパーティーの準備をするシーンは微笑ましかったが、いざ食前のお祈りに入るとそれが一変。所々目を覆いたくなる針のむしろのようなシーンが展開される。
人生というのは選択の連続で、負の選択の積み重ねがやがて取り返しのつかない事態を招いてしまう。しかし、そうなる前に自分の過ちは認めることで、相手の過ちは赦しを与えることでまだ十分間に合うはず。
大人になるということは物分かりが良くなる(と自分では思っている)こと。明らかにおかしいことでも蓋をして諦める大人達に対してアートだけは純粋に真っ直ぐに生に拘っていた。彼の疑問はイチイチもっともだった。
久々に映画で死生観というものをじっくり考えられた。
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