フェアにアンフェア

シン・ジョーズ 最強生物の誕生のフェアにアンフェアのレビュー・感想・評価

2.5
最初のシーンでめちゃくちゃでかいサメが出てくるのってどのサメ映画だったっけ?絶対に観たんだけどな。

嫌だ嫌だと言いつつ観ている中華モンスターパニックと嫌いだ嫌いだと言いつつ観ているサメ映画の合わせ技作品。嫌なら観なきゃ良いのに文句たらたらレビューしているのってほんと側からどう見えるんだろ。まぁ良くは見えないだろう。でも僕は映画を観る。

最近の中華パニックの常套手段、考えるよりも色々観て、良さそうなものを持ってくる、作家性なんて百万光年の彼方へ捨ててきた。

メグとジュラシックワールドはともかく、パニックマーケットをチョイスするあたりなかなかだし、ジョーズから何から何まで、先に述べた最初にでかいサメはかなりマイナー作品だったろうからよく勉強している。特に見た目をビーチシャークからとった(と思う)のはなかなか慧眼。

作り手の人たちも僕と同じように文句を言いながら興味のないサメ映画を観続けたんだろう。さぞしんどかっただろう。こんな所に同志がいたのかと心があったかくなると同時になぜそんな同志がサメを増やすのかと悲しくなった。

しかし、この同志、文句言いながらサメ映画を観まくったせいか、所詮サメは噛むしかしないから襲い方にバリエーションがなく、何本も観てるとめちゃくちゃ飽きるという特性に気づいている。

通常サメ映画は低予算でとにかく多少の利益を出す手段だけど、予算は潤沢にあるので好きなようにサメ映画を足し放題、見事に襲い方にバリエーションをつけており、なんとこの作品それほど飽きがこない。人類がサメ映画を克服した瞬間であり、パッケージに嘘がない。

シャークトパスやらメガシャークやらディノシャークやらどこかで観たたくさんのサメ映画のつぎはぎ、中盤以降まるでサメ映画卒業検定みたいな様相を呈し出す、脳みそが勝手にこれはなんの映画だったか探し出す。脳内で何本ものサメ映画によるカーニバルが開催される。

この日のためにサメ映画を観てきたのか。