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モスル~ある SWAT 部隊の戦い~のKUBOのレビュー・感想・評価

4.0
すごい映画だった。見終わった後、どっと疲れた。

今日はルッソ兄弟プロデュースの『モスル〜あるSWAT部隊の戦い〜』をぴあ独占試写会にて鑑賞。

冒頭からものすごい市街戦! どこから撃ってくるのかわからない、銃弾の雨あられ。殺し方も、殺され方も、全く容赦のない残酷さ。

舞台はISISが国内を蹂躙するイラク第2の都市「モスル」。法の支配が崩壊した世界では、ここまでひどい有り様なのか⁉︎ 見ている私たちも戦場に放り込まれたようなものすごい臨場感にスクリーン釘付けになる。

主人公サイドは一応米軍と連携するイラク軍のSWAT部隊だが、敵対するISISとの間にあるのは「大義」なんてものじゃなく、もはや家族や仲間の「仇」という恨みだけ。

次々と仲間が倒れていく中で、最初は「正義」にこだわった若い兵士が表情も変えずに敵兵を殺すようになっていく様は見ていて辛い。

全滅したと噂されていた「SWAT」の生き残り部隊は、ひとり、またひとりと仲間を失いながらも「任務」に向けて前進する。彼らに課された「最後の任務」とは?

イラクに実在し、ISISとの闘いで多くが命を落とした「SWAT」部隊の闘いを描いた、これは超リアルな戦争映画体験。下手なホラーよりずっと怖い!



*本作内では「米軍に空爆してもらおう」なんて台詞も出てくるけど、その米軍はバイデンの指示で撤退を決めている。その後、後ろ盾を失ったイラク側の彼らはどうなってしまうのか? つい最近にもアフガニスタンで起こったことがイラクでも? 結果として中東を混乱に陥れたアメリカの責任は大きい。

*上映終了後、私は戦闘シーンのあまりのリアルさに恐怖していたのだが、若い友だちが「でもゲームみたいだった」と言っていたのには、違う意味で恐ろしかった。
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