れーちゃん

リコリス・ピザのれーちゃんのレビュー・感想・評価

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)
3.5
70年代の暑い🤣?!BOY Meets Girl映画

PTA作品をあまり見たことがないままの鑑賞となったが、アメリカンジョークなのかなんなのかわからない爆笑シーンが散りばめられていて終始笑っていた。退屈ながらも笑える世界観やテンポはデジタル時代が来る前の70年代らしさをも現しているのだろうか。個人的には嫌いではなかった。

25歳で何者かになろうともがく女性アラナと、15歳の商売上手なテレビの子役少年ゲイリーが共にビジネスをしたり、恋愛感情を確かめようとするもすれ違ったりといつもそばにいる相手こそ結ばれるのが難しい、そんな甘酸っぱくもどかしいストーリー。

恋愛映画特有の雨降るシーンもなく、汗と疾走感で暑さを感じる作品だったが、名俳優が脇役となって2人の周りを囲むことで安っぽくない作品と笑いが生まれていた。

ブラッドリークーパーがまたもや思わぬ姿で登場し、またこんなダメンズを演じるのか。。と思いきや、そこがトリガーとなって本作最大の見せ場、アラナの凄腕ドライビングに手に汗握ったりと最後までいい意味で忙しい。だけどゆるい。
"好き" って感情と、その"好き" に対する葛藤が交差していく若い時ならではの悩みに胸がキュッとなった。

特殊な世界観で、ジョークが苦手な人にとっては苦痛な映画でもあるだろうが、70年代の名曲やレトロな映像に心躍る青春ムービーだった。

オマージュなど含めて読み解けてない部分がありそうで悔しいなと思う反面、視覚と聴覚的な満足度は高かったので深入りせずこの世界観を胸に収めておこうとおもった。
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