つん

リコリス・ピザのつんのレビュー・感想・評価

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)
4.1
映画って映画を観たい。と思った時に見る作品。
アクションとかSFとか恋愛とかホラーとか一つのジャンルに絞れないものや、人の人生が見たい時など。

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」が好きな人にはどストライクだと思う。

とめどない感じで、どこに向かってるのかわからないけど、色んな事が起きたり、起きなかったり、全貌が見えてこないところが、本当の世の中ぽい。
ある意味エドワード・ヤン作品が好きな人にも受け入れやすいかも知れない。

外国映画に出てくる日本人はいつも変な日本語を喋りがちだけど、ここに出る2人はしっかりとした日本語でおかしな演技をしていなくて安心した。

ストーリーだけでなくキャストが楽しい。
何も知らずに見たから後から知って楽しかった。
まず、最初に見た時の印象が「シリアルキラー図鑑にいそう」と思った主人公ゲイリー役のクーパー・アレクサンダー・ホフマンはフィリップ・シーモア・ホフマンの息子!

もう1人の主役アラナ・ハイムは家族がみんな似てて、特に姉妹がそっくりで、フレンズのジョーイんちみたい。と思ってたら全員本当の家族が出演。
お姉ちゃんの1人が好きなタイプでした。
エステイ・ハイムかな。

さらに、Isabelle Kusmanはこれから伸びてきそうなルックスだったし、スピルバーグの娘やディカプリオのパパまで出演している。

わたしが映画を楽しんでるといつも出てきて邪魔をするおじさんことトム・ウエイツも出てきてまた邪魔してきた。
今回はショーン・ペンとセットだったのでさらに強烈。

クソ男のジョン・ピーターズをアリーで主役をしてたブラッドリー・クーパーが演じてるのがまた。
ジョン・ピーターズみたいな古い時代の胸糞人間は、今はコンプライアンスとかで絶滅したように見えるけど、外側だけ繕ってて、実はまだみんなこんな感じなのかも。怖いよー。

ところどころ、映画のオマージュを感じるシーンもあるのだけど、タクシードライバーだけは明白。ザワザワするからやめてください。

間を開けて観たら、また楽しめそうな良作。
つん

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