のーのー

ダンサー・イン・ザ・ダーク 4Kデジタルリマスター版ののーのーのレビュー・感想・評価

4.0
感動作というにはいびつ過ぎる話だし、不快と言ってしまうには楽しさや美しさもあるし、シリアスな作品のようでギャグだと捉えていいかもしれないと思えるし、でも笑って観てられるかといえば全然笑えないし、あと息子の立場を考えたら最後はめちゃくちゃ怖いし…。なにか一つの言葉で簡単に形容しようとすると、そこには収まらない感情が「俺もいますけど?」みたいな感じで自分の中に出っ張ってくるような、奇妙な映画だった。
この感情の拠り所がない感じは、主観と客観が極端に切り替わってしまう主人公の意識とも通じるのかもしれない。
この作品の世間での受け入れられ方も含めて(劇場でけっこう泣く声が聞こえた)奇妙に感じるけど、でもやっぱり愛おしいかもしれない、不思議な映画体験だった。
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