Nao

ゴッドファーザーPART IIIのNaoのネタバレレビュー・内容・結末

ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ1作目から18年も経っているからか、前作のPart1.2とは若干違ったテイストな気がする。あと、個人的な見解としては、Part1.2に比べてやたらマイケルが喋る。マイケルの台詞がかなり多い。Part1.2ではマイケルは無口で、あまり冗談とかも言うイメージがない。スピーチも苦手そう。でもこのPart3ではスピーチもするし、胸の内も司教様に打ち明ける。娘は私のスピーチ好きは父譲りだ、とまで言う。マイケルのイメージがガラッと変わった。
めちゃくちゃ失礼だと承知の上で書くけれど、ソフィア・コッポラが好きじゃない。なんか下品。従兄弟のヴィンセントに話しかけるシーンとか特に。彼女はもとからヴィンセントに好意を持って話しかけている、と言うのはわかるけれど、あれは好意を向けた視線というよりは誘惑。売春婦か?とまで思ってしまった。調べたら元々メアリー役はウィノナ・ライダーだったとか。それを聞いて、ああ、彼女だったらピッタリだったのに…そしてこの作品をきっともっと良いものにしてくれたんじゃないか、とまで思ってしまった。ごめんなさい。
ここでもまた人間関係がややこしい。ちなみにまだあんまり理解できていない。ただ、ゴッドファーザーシリーズ最後のこの作品は、本当に悲しい1本だった。
マイケルはずっと、ずっと、ケイのことを愛し続けてたんだと思う。自分の子供を堕ろしていても。というか、ケイの愛を求めていたんだろな。すごく可哀想な人。実の兄を殺してしまって、罪悪感で息が詰まりそうで、それを救って欲しかったんだろうな、とか思ったり。でも残酷にも最愛の娘を奪われ、父親のヴィトと違って、マイケルは独りぼっちで、殺風景な場所で息を引き取ってしまう。ラストは衝撃だった。メアリーが亡くなってすぐ老け込んだアル・パチーノが出てくる。ヴィンセントがその後ファミリーを上手くまとめているのか、何もわからない。でもこれは、コルレオーネファミリーの話ではなくて、主にマイケル、そしてヴィトのお話だったんだなあと今になって思う。ここから続編がないのにも納得。このゴッドファーザー3部作は人生論や人間関係、たくさんのことを教えてくれた。何度も何度も見返したい名作。
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