予想以上の不穏さに、なるほどホームドラマは容易にホラーに転化することが現代映画ではよく起こる、ということが証明されている。怪物や殺人鬼を出すよりも怖いものというのが、確かに存在する。黒沢清〜濱口竜介ラインの確かな継承、とでもいうか。
そんな空気感のなかで、ライブからの喧嘩になだれ込むあたり謎のエモさに涙出た。
あとなぜかビートに合わせて噛み合わないフロウでの車の中での夫婦対話シーンの不自然極まりない(いくらラッパーでもそんなんやらんでしょ)けど全然リアルな感じになってるとことか、すごい。
あと、「寛解の連続」を見ておくと、この映画でラップが「台詞」としてもある必然性をバッチリ感じられると思う。