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ブリトニー対スピアーズ -後見人裁判の行方-のみおこしのレビュー・感想・評価

3.7
ブリトニー・スピアーズが10年以上に渡って苦しめられた”成年後見制度”という悪しき法律と、それに伴う父親との確執を描いたNetflixのドキュメンタリー作品。

公私ともにさまざまな話題を届け続け、世界を熱狂させてきたブリトニー。2008年から父親のジェイミーによってクレジットカードの利用、銀行口座の管理、舞い込むオファーの取捨選択などを全てコントロールされ、成年を迎えているにも関わらず厳しい監視のもと過ごさなければいけなかったという衝撃の事実を、エリン・リー・カー監督とジェニー・エリスキュー記者が関係者へのインタビューと膨大な資料の入念なリサーチを通してつまびらかにしていきます。

芸能ファミリーに生まれ、早くからスポットライトの下で育ったとはいえ、ブリトニーもひとりの女の子。辛い思いを重ねながらも、それでも舞台から降りなかったその決意と勇気を思うと、胸がいっぱいになる作品でした。スキャンダルの表面的な部分だけが取りざたされがちだけど、私たちが知り得ない事実もあるということを思い知らされた気がしました。
彼女を救おうと、全米で「Free Britney」というスローガンのもとファンが声を上げたというエピソードも、彼女が築いてきたものがそれだけ偉大だからこそ。
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