れもん

マイスモールランドのれもんのネタバレレビュー・内容・結末

マイスモールランド(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

2022/9/9 #14
あいち国際女性映画祭にて。
めちゃくちゃ苦しい作品だった。きっとたぶんあんなのは全然序の口で、現実はもっと酷だ。居場所を求めてやってきたとて、受け入れではもらえない。ビザが、とかお金が、とか子どもたちには教育を。とか。
もっともっともっと弱者に優しい世界になったらいいのに。そういう意味では日本は誰にも優しくない。難民も受け入れないし、実習生にも労働搾取するだけ。困っている人には1円も金を払おうとしない国。自分の利益しか考えない、ゴミみたいな世界だけど、強く生きるしかないのだと考えさせられる作品だった。
大変なことってたぶん、同じものさしでは測れないのだろうけど、それでも自分よりも酷な人ってたくさんいる。1人でも多くに人が幸せに生きられる世の中になればいい。
お父さんが収容所に入ることになって、その面会で皮肉を言うシーン。言わなきゃ正気を保てない自己防衛なのに、そこで笑ってる人たちがいたことが正気じゃない。映画祭とあって、世代層はかなり高く、若者なんて私ぐらいだったけど、年代層の縮図を見たようで、気分悪かった。
こんな価値観が国のトップじゃ、そりゃ国は死んでいくばかりだよね。あれが笑える感覚が分かんない。は??
大丈夫かどうかは自分が決めるんだわ、勝手に決めんな。
せっかく若い監督が作った作品でも微塵も伝わってないんだろうな。私がきちんと受け止めることができているかは分かんないけど、悔しい。
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