小津安二郎の生誕100年を記念して『東京物語』のオマージュということらしい。恥ずかしながら、小津監督の作品は観たことなしで、いきなりのオマージュ。漠然と人畜無害的なイメージしかない、前情報はかなり乏しいなかでの鑑賞。
ものすごく丁寧に作られてることを感じることができる。それに極端に味付けの薄い感じ。極上の和食みたいな。決して、どうだ、ものすごい時間かけて出汁とったんだぜと自慢しない謙虚さに恐縮。いつの間にか濃い味付けに慣れてしまったのか、ものすごく集中しないといけなくてちょっと疲れる。
日常を切り取るとはこういうことだという孤高のお手本のようで、新しい引き出し。いつかは、こんな視点をすらりと纏いたい。