Aki

珈琲時光のAkiのレビュー・感想・評価

珈琲時光(2003年製作の映画)
4.4
まず浅野忠信初登場の古書店での光の扱いが素晴らしい。上京してきた両親と一青窈を映し続ける部屋の中の長回しでも、非常に小さな音量で屋外からの踏切の音が聞こえる。その手のごく細やかな演出の配慮に対して本作を鑑賞した人間のどれだけが気付くことができるのか。そして何より一青窈と浅野忠信のそれぞれが乗る電車の並走を収めたワンカットが心酔するくらいに絶妙なのだけど、案の定このカットのためだけに15日程費やされたそうな。これぞ酔狂。傑作。
Aki

Aki