鰹よろし

メガ・クロコダイルの鰹よろしのレビュー・感想・評価

メガ・クロコダイル(2019年製作の映画)
1.2
 海洋調査船?が大嵐に巻き込まれ、海に放り出されてしまった調査隊員たちは地獄島と呼ばれる島に漂着。鰐の大群に襲われた。

 そんな悲劇も束の間、彼らを襲撃してきた鰐たちですら怯え一目散に退散してしまうほどの巨大鰐が出現。調査隊の命運や如何に!?

 一方、地獄島から200km離れた島で、巨大鰐から同様に逃げて来たのだろう個体たちが島民を襲う被害が多発。原因究明のため“元”探検家で生物学者“現”飲んだくれの主人公が立ち上がらなかった。

 特に関わる気も無かった彼だが、なんたら財閥のエライベッピンサンな女性社長が調査隊員の一員だった弟の捜索と救出を依頼してきてさぁ大変。諸々罵倒され琴線に触れるものがあったのか渋々渋々承諾するのだった...

 島民の大人たちからの評判はすこぶる悪いが、馬鹿にされながらも子どもたちからははなんだかんだ頼られる主人公の落差(ギャップ)には惹かれるモノがあり、またその落差を補う様にさらなるお笑いキャラを配置することで図られたバランスと、お決まりの紅一点によってこれでもかと惹き立てられた彼の魅力にもうメロメロ(メロメロとは言ってない)。ド定番でどっちらける危険性を孕むコミカルで軽妙なやり取りも奏功している。...と言うのは大袈裟か。

 地獄島という場及び環境の設定から巨大鰐及び人間様の脅威と異常性を暗示していく演出もそれなりに丁寧で興を削がれることも無かったのだが...、

 飛行機からパラシュート無しでダイブするのが地獄島へ上陸する正規のルートだったり、対蛭毒霧火炎放射砲だったり、諸々の欠損を誤魔化していたりボカしていたりと、

 作品の根幹にある設定に真実味を帯びさせる、後ろ盾となるはずの細かな演出の数々が、強引というかいい加減というかハチャメチャで、尽く足を引っ張ていたのが残念でならなかった。もう少し細かなところまで配慮が行き届けば・・・、行き届いて欲しいなぁ~・・・


「ディープ・ブルー」シリーズ...「ザ・グリード」(1998)...「シャークアタック」(1999)...「ジュラシック・パークⅢ」(2001)...「ブルーサヴェージ」(2004)...「スカイ・ファイター」(2009)...「プレデターズ」(2010)...「MEG ザ・モンスター」(2018)...「ジュラシック・アイランド」(2020)...「シン・ランペイジ 巨獣大決戦」(2020)...「LOST」...「エデンの檻」...
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